マンション管理

マンションの管理状態の良し悪しを1回の内見で見抜く3ポイント

多くのマンションではマンションの管理をしていくための管理組合が設立されます。

管理組合へは区分所有マンション1戸の所有者となると強制的に加入しなければなりません。

逆に所有していたマンションを売却したりして自分の所有物でなくなると、自動的に管理組合からも脱退することとなります。

マンション管理組合の活動は非常に重要で、マンションのルールや設備点検、修繕計画などはこの管理組合で開催する総会で決めていくことになります。

しかし、管理組合が機能していないマンションではルールが守られない。修繕・補修作業がずさん。日々の清掃業務もいい加減となりがちで適切なマンション管理を維持していくことは難しくなるでしょう。

この記事を読んで管理組合が正常に機能しておらずに管理が悪いマンションを見極める3つのポイントを学び、マンション購入や賃貸する際の参考として役立てて下さい。

管理状態の良し悪しの見抜き方①:ゴミ置場の状況を確認


一軒家などの戸建てでは、ゴミを出す日はゴミ回収業者の収集がある当日の朝に各家庭で回収場所まで搬出するのが一般的だと思います。

一方、マンションでは館内や敷地内にゴミ置場があり、居住者は24時間365日ゴミを搬出できるというタイプのマンションが数多くあります。

そのようなマンションでは、ゴミ回収日には、マンションの管理員がゴミ置場から回収場所までゴミを搬出する作業を実施してくれるところが多いです。

マンションのゴミ置場の状況を確認すると、ある程度そのマンションの管理状態がわかってきます。

例えば、次にあげる参考情報のような状況が複数あてはまるのであれば、管理組合が機能しておらず、管理に無関心な管理組合であることが推測されます。

そのため、その他のマンション全体の管理状態も悪い可能性が高くなります。

【こんなゴミ置場のマンションには注意!】
1.ゴミ置場がひどく汚れていて、悪臭もする
2・清掃用具などが整理整頓されていない
3.ゴミが全く分別されていない
4.有料で搬出しなければいけない粗大ゴミが散乱している
5.壁にはゴミ出しに対する注意書きがやたらと貼られている

管理状態の良し悪しの見抜き方②:各階の廊下を確認


マンションの各フロアの廊下は基本的に共用部となり、各部屋の居住者が専用して使う権利はありません。

そして、自身の住戸の玄関扉前であっても共用廊下には傘1本でも私物を放置することは原則的に禁じられていることが多いです。

あなたが購入しようと考えて内見に行ったマンションの各フロアの廊下に自転車、ベビーカー、子供の玩具などの放置が散見している場合には管理活動に無関心で、マンション全体もしっかりと管理されていない可能性があります。

ただし、マンションの中にはポーチといって共用廊下に門扉を設けて門扉から玄関までを共用部でありながら専用して居住者が使用できる専用使用権というものを設定しているところもあります。

ポーチを専用して使用できるかどうかは管理規約や使用細則というマンションのルールなどを定めたものがあるので、それらを確認してみれば専用して使用できるかどうかを知ることができます。

また、私物は放置されていても管理員や管理会社、管理組合の理事達でさえ勝手に撤去や廃棄することは原則的にはできません。

もしかすると今現在進行形で管理組合(理事会)などで私物放置に対する対策を実施している可能性もあります。

そのため「廊下に私物が放置されている=管理組合が機能していない」とすぐに決めつけられない場合もあるので注意してください。

ここでのポイントとしては、あまりに多くの住戸前に私物の放置が散見している場合には、改善対策を実施していない可能性が高いと推測されるので、そのようなマンションには気をつけた方が良いでしょう。

管理状態の良し悪しの見抜き方③:掲示板を確認

マンションには設備点検や定期清掃など様々な情報を居住者へ連絡するために掲示板を設置しているマンションがほとんどです。

この掲示板を見てもこのマンションの管理状態や管理組合の活動を見極めることができるものです。

先に「廊下に私物が放置されている=管理組合が機能していない」とすぐに決めつけられない場合があるとお話しましたが、もし管理組合が私物放置に対して改善対策活動をしているとすれば、掲示板に何らかの注意喚起が掲示されている可能性が高いです。

ただし、私物放置の他にも騒音、ゴミ出しなどあまりにも多くの注意喚起が掲示されている場合には、とりあえず掲示だけして終了。というような建物管理会社任せで注意喚起の掲示だけを依頼してその他の改善活動は実施していない可能性もあります。

このような場合には、その掲示がいつから掲示されているのか?何か月以上も前からずっと掲示されていないか?掲示期間が記載されているかなどを確認することも大切です。

適切な期間で掲示されていることは適切な改善活動がなされている一つとして見て取れるでしょう。

しかし、あまりにも多くの掲示物がいつから掲示されているかもわからないまま掲示されているような状態であれば、前述しました「とりあえず掲示だけして終了」というほとんど改善効果も見込めない活動しか実施されていない可能性が高くなると考えてください。

まとめ


今回の記事ではマンションの管理状態の良し悪しを1回の内見で見抜く3つのポイントについて記載しましたが、実際の管理活動は管理組合の総会から選ばれる役員である理事たちが中心となり活動していくことが理想的ではあります。

しかし、昨今の多くのマンションでは理事など役員の担い手不足が深刻しており、管理組合の組合員の中から理事に就任して活動していくことには限界がきているのが実状です。

そのようなマンションでは管理組合の組合員だけで頑張ろうとはせず、管理を委託する建物管理会社や外部のマンション管理士などの専門家に役員に就任して管理活動してもらうなど実態に即した管理組合体制を構築していくことが必要となっていくでしょう。

本日も読んでいただき、どうもありがとうございました。

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