マンションでは、日々の清掃やゴミ出しなどをするために管理人が勤務するマンションが多くあります。
マンションによって管理人が勤務する曜日、時間はそれぞれ異なりますが、マンションで適切な生活を送るためには管理人の存在はかかせません。
皆さんの中にはマンションの管理人は高齢者の仕事だというイメージが漠然とあるのではないでしょうか?
本記事では、普段何気なくマンションで見かける管理人についての仕事内容や年齢層などについて知ることができ、人生100年時代と言われるこれからの時代に長年勤めあげた会社を退職したあとに管理人として働いてみることも1つの選択肢として考えることができます。
マンション管理人の仕事
マンション管理人の仕事は、多くのマンションでは管理組合から管理を委託する建物管理会社との管理業務委託契約書で定められている業務をすることとなりますが、管理人が清掃員も兼ねるような勤務体制と管理人とは別に清掃員がいるような勤務体制のマンションなどでは業務内容も量も異なってきます。
管理人1人体制で勤務するマンションでは、マンションのゴミ庫からゴミ回収業者の収集場所までの搬出や館内外の清掃がメインの業務になっていきます。
特にゴミ搬出の仕事はマンションのほとんどの居住者たちがゴミ庫までゴミを持参してくるため、ゴミ回収業者の回収日当日までにゴミであふれかえっていることも珍しくありません。
もしもこのゴミ搬出作業を忘れてしまうと次回のゴミ回収日までゴミ庫に保管しなければならなくなり、居住者の人たちから大きなクレームとなることは間違いないでしょう。
私はこれまで自身で100棟を超えるマンションで管理人としての仕事を経験しておりますが、このゴミ搬出作業は管理人の業務にとって最重要業務であると思っています。
そして、ゴミ搬出作業の次はマンション館内、館外の清掃がメインの業務になっていきます。
清掃箇所、清掃方法についてはマンションによりそれぞれ異なるので注意が必要です。
マンションの共用廊下などの床のモップ掛け1つをとっても、マンションによっては水ぶきをすると床の素材によっては変色してしまいクレームとなることもあります。
少しでも不安がある場合には勝手に判断せずに管理会社の担当者へ確認してから清掃するなど慎重に実施しなければなりません。
ゴミの搬出、清掃業務が終わったあとの業務はマンションによっても様々ですが、居住者やマンションに訪問する業者の方たちの受付、立会い業務から電灯などの点検業務などすることもあり、中には駐輪場や駐車場代などの料金を管理人が徴収しているマンションまであります。
管理人と清掃員が分かれている体制のマンション管理人の仕事はゴミ搬出、清掃以外の仕事がメインとなります。
このようにマンションの管理人と言っても一つひとつのマンションで多かれ少なかれ仕事の差があります。
これから管理人の仕事を始めたいと思っている方は、このことをしっかりと覚えておいてください。
マンション管理人の年齢層は?
「マンション管理人=高齢者の仕事」と想像する人は多いのではないでしょうか。
私は100棟を超えるマンション管理人の仕事を48歳までに経験し、100人を超えるマンション管理人の方たちと接してきましたが、実際に私よりも年下の管理人の方には出会ったことはありませんでした。
私が出会った全ての管理人の方の実年齢を聞いた訳ではありませんが、実年齢を聞いた方と私が見た目で年齢を推測した方を合わせ、管理人の年齢は60代後半~70代ぐらいと思われる方が大半でした。
マンションの管理会社などで管理人を自社で直接雇用する会社では定年を70歳未満までとするようなケースもあるようですが、管理人の代務員の派遣を専門とするような会社などでは年齢に制限を設けず100歳まで働けることを目標に掲げて経営しているような会社までもあります。
しかし、昨今の政府主導の雇用延長の政策により、管理人は慢性的な不足に陥っており、管理会社によっては75歳~80歳程度まで定年を延長するところも増えているようです。
マンション管理人は年齢に関係なく働き続けられる
私が実際に接した管理人の方からは管理人業界では60代はまだまだ若手だと言う事をたびたび聞きました。
前項でも述べた通りに私が出会った管理人の方達も70代の方が非常に多かったのですが、中には70代とは見えないほど元気な方が沢山いました。
また、管理人をしている方の前職をお聞きすると、上場企業の役員を務められた方や世界中を飛び回って仕事をしていた方など大企業の一線で働いていたような方も少なくありませんでした。
そして、それら多くの方たちはお金を得ることを主目的として働くのではなく、健康や社会との接点、人との交流のためといったことを主目的にして働く人が多いという事もわかりました。
中には、「数年間管理人の仕事をしているが、給与明細も見たことがなく、今働いている時給もよくわかっていない」と話をされていた管理人の方もいて強く印象に残っています。
このようにマンション管理人という仕事は、元気であれば年齢に関係なく続けていける仕事であり、人生100年時代と言われる現代の働き方の選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
本記事のまとめをします
・管理人1人体制か別に清掃員がいる体制かで大きく業務内容・量が異なる
・ゴミ搬出業務は忘れてはいけない最も重要だと言っても過言ではない業務
・60代後半~70代が中心
・お金が主目的でなく、健康、社会との接点、人との交流を主目的として働く人も多い
マンションの管理人は年齢に関係なく続けていける仕事です。
是非人生100年時代と言われる現代の働き方の選択肢の1つに入れてみて下さい。
本日も読んでいただき、どうもありがとうございました。