マンション管理士の役割は、単に管理組合員の代弁者となることではありません。当社は、管理組合員の皆さまの「暮らし」や「資産価値」を守るために、中立的な立場から、合理的な判断と現場での実行力をもって支援いたします。管理会社と対立するのではなく、専門家として共に課題を考え、建物と管理組合運営の改善に取り組むパートナーとして機能すること。それこそが、持続可能なマンション管理の第一歩だと考えています。さらにAIなどのデジタル技術も積極的に活用し、総会や理事会運営の効率化・合意形成支援などを通じて、管理組合の業務負担の軽減と意思決定の迅速化を図っていきます。合意形成が進まない、役員の担い手がいない、暮らしや利便性、資産価値の維持・向上が進まない…そんな悩みを、確かな知見と実務経験、そしてテクノロジーの力でサポートいたします。

分譲マンションを購入すると、区分所有者の団体である管理組合員になることが義務付けられます。そして、輪番制で理事が回ってくる管理組合も少なくありません。もちろん、マンションを所有する組合員が積極的に理事を務めることは理想的と考える方たちが多いでしょう。しかし、現実と理想は異なります。マンションの管理活動を適切に行うには、専門知識や経験、そして積極性が不可欠です。働き盛りの組合員が、本業の片手間で1～2年の輪番制理事を務めるだけで、的確な管理ができるとは限りません。例えるなら、国民であるというだけで、本業の傍ら国会議員を輪番制で務めるようなものです。まずは、自身のマンションにとって現実的かつ的確な管理体制とは何か、専門家と相談しながら管理組合で検討することをお勧めします。検討の結果、理事会方式では適切な管理が難しいと判断した場合、マンション管理士や管理会社に管理者への就任を委託する「外部管理者方式」への移行も有効な選択肢です。現代において最適な管理体制は、マンションごとに異なります。管理組合の目的は、適切な管理活動を通して建物・付属施設を維持し、居住者が長期的に安心して暮らせる環境を守ることです。手段である理事会方式に固執し、目的を達成できないのは本末転倒と言えるでしょう。子育てや介護と同様に、マンション管理も専門家の力を借りることは有効な手段です。管理組合も、従来の固定観念にとらわれず、実態に即した体制へと変革していくことが求められています。